2010年4月19日月曜日

SES、コントロール感、そして文脈依存

昨年末のJPSPに、BerkeleyのKeltnerたちが表題の内容に関する論文を載せました。平たく言えば、主観的なSESが高いと文脈依存の程度は弱いのですが、その傾向はコントロール感に媒介されていて、つまり主観的なSESが高いとコントロール感も高く、そしてコントロール感が高い人ほど文脈依存はあまりしないというものです。個人的に興味深い点は2点あって、1つは学歴や収入といった客観的なSESの指標では効果が出てこないこと、もう1つはアメリカ人のサンプルなので、もし比較文化的に展開した場合にどうなるのかという点です。ちょうど3回生の実験実習というのがあるので、ここぞとばかりにその学生たちと一緒に試しにデータをとってみることにしました。個人的にはあまりSESに手を出したくなかったのですが、まあやってみたらやってみたで何かわかることがあるかもしれません。

Kraus, M. W., Piff, P. K., & Keltner, D. (2009). Social class, sense of control, & social explanation. Journal of Personality and Social Psychology, 97, 992-1004.

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