2009年11月14日土曜日

2位ではダメか

私は基礎科学の研究をしているわけでもなく、またやっていることにさほどお金を必要としません。しかし国の税金から研究費をいただいて研究していることに変わりはないので、昨日の仕分けにはそれなりの関心を寄せていました。結果はともかくとして、新聞でも報じられている某国会議員の「世界一を目指す理由は何か。2位ではだめか」という言葉には愕然としました。しかも私が見た新聞によれば、某東大教授が「一番だから良いわけではない」と言ったらしいですね。大学関係者がそういうことを言いだすこの国の研究者のモラルは、ここまで低下してしまったのでしょうか。極東のローカルリーグでそこそこの成績を残して満足しているだけの者を再生産することに拍車をかけるということがどういうインプリケーションを持つのかを論理的に説明できない、仕分け人の中の学識関係者、さらには文科省の役人(彼らのほとんどは学士卒なので、できなくて当然か)というのは痛恨の極みですね。もちろん野球がその代表例であるように、ローカルリーグがなければ、トップリーグも成り立ちません。その意味で、ローカルリーグの存在を否定するわけではありません。要は上に上がろうとするモチベーションの問題で、まさにこの発言はそのモチベーションを否定するという意味において、個人的には非常に忌々しきものだと思います。

0 件のコメント: