3月3日に、こころの科学集中レクチャーの一部として行われた、シンポジウム「社会行動の文化・制度的基盤」に関して、報告記事がありますので、紹介しておきます。ご参加いただいた方、どうもありがとうございました。
http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/jp/news/2013/04/post_69.html
雑記
文化心理学徒の諸々の活動(と書いて「あがき」と読む)
2013年4月7日日曜日
2013年2月15日金曜日
シンポジウム「社会行動の文化・制度的基盤」
日本社会心理学会や日本グループダイナミックス学会のメーリングリストでお伝えしたように、以下のシンポジウムを開催しますので、奮ってご参加ください。
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皆様、
来る3月3日(日)に、科学研究費特定領域「実験社会科学」文化班、京都大学こころの未来研究センターの共催で、シンポジウム「社会行動の文化・制度的基盤」を開催します。詳細な内容につきましては、以下の通りです。参加申し込みは不要です。皆様のご参加を心からお待ちしています。
日時:2013年3月3日(日)13:30~18:00
場所:京都大学稲盛財団記念館 3F 大会議室
(http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/ jp/about/access.html#center)
13:30~14:30
山岸俊男(玉川大学)「社会秩序と文化: 社会的ニッチ構築アプローチ」
人間は社会的適応環境(=安定したインセンティブ構造= 他者からの予測可能な反応パターン)への適応行動を通して、 その環境自体を集合的に生み出し維持している。 このプロセスを社会的ニッチ構築と呼ぶ。 間接互恵説から導き出される社会秩序のありかたを集団主義的秩序 として、 また司法制度の確立により生みだされる社会秩序のあり方を個人主 義的秩序として理解し、 それぞれの秩序原理の下での適応行動の性質と、 そうした適応行動を促進する心理機序の性質として心の文化差を分 析する。
14:30~15:30
Steven J. Heine (University of British Columbia) "Positive Self-Views,
East and West"
A core psychological motivation for people is to view themselves
positively, yet for decades the vast majority of evidence for this
motivation came from North American samples. More recent research
finds that this motivation varies importantly across cultures, because
there are different kinds of positive views that are prioritized in
different cultures. Positive self-views are primarily made manifest in
North America through a desire to maintain high self-esteem - that is,
a desire to have a positive evaluation of themselves. In contrast, the
kind of positive self-view that is prioritized in several East Asian
cultures is a strong desire to maintain face - that is, a desire to
have others in one’s social network judge that the individual is
functioning adequately in their position within that network.
These two distinct kinds of positive self-views are associated with
highly divergent psychological processes. In their efforts to maintain
high self-esteem, North Americans demonstrate stronger tendencies for
self-enhancement, they show more of a promotion focus, maintain a
largely internal frame of awareness, and have more entity theories of
abilities. In contrast, in their efforts to maintain face, East Asians
show stronger tendencies for self-improvement, demonstrate more of a
prevention focus, maintain a largely external frame of awareness, and
have more incremental theories of abilities. Evidence for cultural
variation in each of these processes will be discussed, alongside
discussions of alternative explanations.
15:45~16:15
石井敬子(神戸大学)「文化的価値の維持と個人の選好」
文化的産物に注目した一連の研究結果は、当該の社会・ 文化における価値が反映されたものを産出し選好することで、 人々がその価値観の維持に積極的にかかわっている可能性を示唆し ている。本発表では、 自文化の価値が反映された産物を大人のみならず子どもも生み出す こと、 そして人々は自文化の成員によるその文化的な価値が反映された産 物を好み、 しかもそれは子どもの産物に対する親の好みでも見られること等の 最近の知見を紹介する。
16:15~16:45
内田由紀子(京都大学)「グローバル化する日本における幸福」
日本は伝統的な文化的価値観として関係志向性があり、 幸福感も対人関係から得られる部分が大きいことが知られている。 一方でこの数十年のグローバリゼーションにおいて、 様々な面で個人主義を促進する制度が導入されてきた。 このような状況において人の幸福感のあり方は変化したのかどうか 。いくつかの実証研究をもとに概説する。
17:00~17:30
指定討論:北山忍(ミシガン大学)、大石繁宏(バージニア大学)
17:30~18:00
総合討論
問い合わせ先:
石井敬子(神戸大学) E-mail: ishii@lit.kobe-u.ac.jp
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皆様、
来る3月3日(日)に、科学研究費特定領域「実験社会科学」文化班、京都大学こころの未来研究センターの共催で、シンポジウム「社会行動の文化・制度的基盤」を開催します。詳細な内容につきましては、以下の通りです。参加申し込みは不要です。皆様のご参加を心からお待ちしています。
日時:2013年3月3日(日)13:30~18:00
場所:京都大学稲盛財団記念館 3F 大会議室
(http://kokoro.kyoto-u.ac.jp/
13:30~14:30
山岸俊男(玉川大学)「社会秩序と文化:
人間は社会的適応環境(=安定したインセンティブ構造=
14:30~15:30
Steven J. Heine (University of British Columbia) "Positive Self-Views,
East and West"
A core psychological motivation for people is to view themselves
positively, yet for decades the vast majority of evidence for this
motivation came from North American samples. More recent research
finds that this motivation varies importantly across cultures, because
there are different kinds of positive views that are prioritized in
different cultures. Positive self-views are primarily made manifest in
North America through a desire to maintain high self-esteem - that is,
a desire to have a positive evaluation of themselves. In contrast, the
kind of positive self-view that is prioritized in several East Asian
cultures is a strong desire to maintain face - that is, a desire to
have others in one’s social network judge that the individual is
functioning adequately in their position within that network.
These two distinct kinds of positive self-views are associated with
highly divergent psychological processes. In their efforts to maintain
high self-esteem, North Americans demonstrate stronger tendencies for
self-enhancement, they show more of a promotion focus, maintain a
largely internal frame of awareness, and have more entity theories of
abilities. In contrast, in their efforts to maintain face, East Asians
show stronger tendencies for self-improvement, demonstrate more of a
prevention focus, maintain a largely external frame of awareness, and
have more incremental theories of abilities. Evidence for cultural
variation in each of these processes will be discussed, alongside
discussions of alternative explanations.
15:45~16:15
石井敬子(神戸大学)「文化的価値の維持と個人の選好」
文化的産物に注目した一連の研究結果は、当該の社会・
16:15~16:45
内田由紀子(京都大学)「グローバル化する日本における幸福」
日本は伝統的な文化的価値観として関係志向性があり、
17:00~17:30
指定討論:北山忍(ミシガン大学)、大石繁宏(バージニア大学)
17:30~18:00
総合討論
問い合わせ先:
石井敬子(神戸大学) E-mail: ishii@lit.kobe-u.ac.jp
2012年9月24日月曜日
2012年9月21日金曜日
再び山元町へ行く
7月下旬にICP (International Congress of Psychology) でケープタウンに行き、へとへとになって戻ってきた後、勤務先&実家の雑事に次から次へと巻き込まれていたら、ものの見事8月は去っていき、9月になってしまった。このままぼーっとしていたら、10月になって学期が始まり忙殺されるのは目に見えているので、日本心理学会の大会と入試関連の業務の間の空白を狙って、バスツアーに参加し、再び山元町に行ってきた。今回は、畑の整備をした。前回、側溝の泥かきをしたときに近くで目にした建物のそばだったので、見慣れた景色だった。ただし前回は2月で、前日に大雪が降ったため一面銀世界だったが、今回その更地には草が生い茂っていたので、その点は大きく異なる。とはいえ、かろうじて残った家がぽつぽつとあるだけで、相変わらず更地のままであることがどうもつらい。ここが以前どのような景色であったか全く知らない私にできるのは、貧困な想像力から典型的な田園風景を思い出し、それを当てはめることぐらいで、とはいえきっとその風景とは異なる風景だったんだろうなあと思うと、思考がそこで止まってしまうので、つらいとしか言い様がなくなってしまう。元々そこに住んでいた人たちはこの風景をどういう気持ちで眺めるのか、これまた貧困な想像力を働かせても、やはりつらいとしか言い様がない。外の人間の単なる感傷かもしれないが、つらいという言葉以外にどう表現していいかわからない点に、復興とは一体何なのか、考えさせられる。
2012年9月3日月曜日
日本心理学会第76回大会でのワークショップ
今年の日本心理学会第76回大会(専修大学)で、以下のワークショップを企画しています。もしよろしかったら、ぜひご参加ください。
9 月11日(火) 15:30~17:30
WS035 幸福感研究の多面性-社会構造、対人的側面、神経基盤-
企画者:石井 敬子 (神戸大学)
企画者:内田由紀子 (京都大学)
司会者:内田由紀子 (京都大学)
話題提供者:大石 繁宏# (ヴァージニア大学)
話題提供者:内田由紀子 (京都大学)
話題提供者:松永 昌宏 (生理学研究所)
指定討論者:大平 英樹 (名古屋大学)
指定討論者:石井 敬子 (神戸大学)
企画趣旨
かつてある小説家は、「何が幸福をもたらすのかを探し求めたら、決して幸せになれない」と述べた。にもかかわらず、幸福とは何か、幸福はどこからくるのか、誰が幸福なのかといった問いは、時代や文化を超え、普遍的に存在し続けている。こうした問いに答えることを目的とした幸福に関する実証研究はこの数十年の間に急速に進み、その結果、幸福感に寄与する個人内の要因や対人関係の有り方、社会経済的地位や収入およびそれらの格差との関連について深い理解が得られてきている。また、近年ではGDPに代わる社会的成長の指標として注目を集めており、幸福は個人のみならず社会の目標といっても過言ではない。本ワークショップでは、幸福に関する研究の多面性に焦点を当てる。社会構造、対人的側面、個人の神経基盤に注目した話題提供とそれらに対する指定討論を通じ、社会科学の諸分野や神経科学における今後の幸福感研究の可能性について議論したい。
9 月11日(火) 15:30~17:30
WS035 幸福感研究の多面性-社会構造、対人的側面、神経基盤-
企画者:石井 敬子 (神戸大学)
企画者:内田由紀子 (京都大学)
司会者:内田由紀子 (京都大学)
話題提供者:大石 繁宏# (ヴァージニア大学)
話題提供者:内田由紀子 (京都大学)
話題提供者:松永 昌宏 (生理学研究所)
指定討論者:大平 英樹 (名古屋大学)
指定討論者:石井 敬子 (神戸大学)
企画趣旨
かつてある小説家は、「何が幸福をもたらすのかを探し求めたら、決して幸せになれない」と述べた。にもかかわらず、幸福とは何か、幸福はどこからくるのか、誰が幸福なのかといった問いは、時代や文化を超え、普遍的に存在し続けている。こうした問いに答えることを目的とした幸福に関する実証研究はこの数十年の間に急速に進み、その結果、幸福感に寄与する個人内の要因や対人関係の有り方、社会経済的地位や収入およびそれらの格差との関連について深い理解が得られてきている。また、近年ではGDPに代わる社会的成長の指標として注目を集めており、幸福は個人のみならず社会の目標といっても過言ではない。本ワークショップでは、幸福に関する研究の多面性に焦点を当てる。社会構造、対人的側面、個人の神経基盤に注目した話題提供とそれらに対する指定討論を通じ、社会科学の諸分野や神経科学における今後の幸福感研究の可能性について議論したい。
2012年6月1日金曜日
大学院オープンキャンパス
7月11日(水)午後3時から、神戸大学大学院人文学研究科のオープンキャンパスが開催されます。詳細は、こちらをご覧ください。
少しでも比較文化研究に関心があり、大学院でもう少し学びたいという方、ぜひ一緒に研究をしましょう!
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